身延山久遠寺はとても魅力的な撮影スポットです。
私は、長い石段を雨の降る中で撮りたいと思っていました。
287段あるという久遠寺の石段の魅力を紹介します。
身延山久遠寺の長い石段の合成写真
287段もある石段、縦位置でも収まるかどうか?
長い階段です。
それ故、写真を合成して下の様に仕上げました。
この写真の合成の仕方、仕上げ方を紹介します。
久遠寺の菩提梯(ぼだいてい)の2つの写真
この身延山久遠寺の長い階段は菩提梯(ぼだいてい)と言われているそうです。
287段をお題目を唱えながらのぼるという、一種の修行でしょうね。
雨の中、のぼる人を入れて撮りました。
観光バスが4台来ていたのですが、丁度、帰ってしまったところでした。
だから、人が少なかったのでした。
それで、上の写真と下の写真を合成することにしました。
2つの写真の合成の仕方
今回、行った2つの写真の合成の手順は以下の通りです。
- Lightroomから、2つの写真をレイヤーとしてPhotoshopで開く
- レイヤーを自動整列
- 下のレイヤーが見える様に不透明度を下げる
- 下のレイヤーを見せたい部分をレイヤーマスクで黒く塗る
- クロッピング
Lightroomで2つの写真を選択して、右クリックすると
Photoshopでレイヤーとして開くを選択することが出来ます。
Photoshopでは、まず、レイヤーを自動整列します。
今回の2つの写真は三脚を使って撮影したのですが、結構ずれているのでした。
自動整列させると下の様になりました。
下のレイヤーになった写真は重なった部分が見えません。
そこで、上のレイヤーの写真の不透明度を下の様に50%程に下げました。
すると下の様に、下のレイヤーが透けて見える様になります。
今回は階段途中の人を表示させたいと思います。
上のレイヤーマスクに該当箇所を黒く塗ると下のレイヤーのこの部分が表示されます。
そして、クロッピングして余分な部分は切り取り、下の様に体裁を整えました。
Photoshopを使うと写真の合成は簡単です。
これなら、色んな場面で使いたくなります。
霧で霞む菩提梯を演出する
菩提梯の上部は少し霞んで見えていました。
そこで、ちょっと霞みを強調した画像にしてみる事にしました。
Photoshopのレイヤー構成は以下の様にして、雨に霞む菩提梯を演出してみました。
もし、霞ませなければ
私はよくPhotoshopでテクスチャとコントラストを上げます。
ブレンドモードのソフトライトで画像を重ねると、彩度とコントラストが良い感じになります。
もし、霧を加えて霞ませなければ、下の画像を仕上げとしていたでしょう。
霧の程度を調整する
霧や霞みを加える時には加減が重要になります。
やり方は色々ありますが、今回は、Camera RAWフィルターのかすみの除去と雲模様の2つを使いました。
Camera RAWフィルターを重ねて効果を100以上にする
下の様にCamera RAWフィルターでかすみの除去を最も下げました。
でも、まだ足りないと思い、Camera RAWフィルターを重ねました。
2つめのCamera RAWフィルターでもかすみの除去をマイナスにしたら、下の様に彩度が落ち、白っぽい写真になりました。
霧を加えたいのは石段なので、写真下部はレイヤーマスクで、元に戻します。
霞みの濃淡を雲模様でつける
霧には濃淡があるので、かすみを加えただけでは、不自然です。
そこで、フィルターの描画の下の雲模様を使って下の様な画像を作りました。
そして、ブレンドモードをスクリーンにして重ねました。
霧を実際より誇張して加えましたので、下の様な写真になりました。
雰囲気は霧を盛った方が良い感じになります。
でも、その為、彩度やコントラストが落ちたので、最後に調整して仕上げました。
霧や雲を写真に加える方法については下記ページで紹介しています。
合わせてご参照下さい。
撮影スポット 身延山久遠寺
身延山久遠寺は日蓮宗総本山、大変有名な寺ですが、山梨県の山間の奥深い所にあります。
境内に樹齢400年とも言われる枝垂桜があります。
春こそ桜を見に来る人はいても、観光地としてはあまり知られていない様です。
日蓮宗信者以外で訪ねる人は少なく、隠れた撮影スポットです。
雪や雨の日に撮りたい身延山久遠寺の長い菩提梯
今回、雨の日を選んで久遠寺に行ったのは、傘をさしている人を写真に入れたかったからです。
石段はしっとりした感じになります。
但し、滑りやすくなるので要注意です。
菩提梯までも石の坂を上ります。
この坂も良い雰囲気があります。
身延山久遠寺 三門のシルエット
菩提梯から振り返ると三門が見えます。
丁度、門がトンネルの様に人影をシルエットにしてくれます。
石の坂と門の中のシルエット、良い写真が撮れそうな感じがしました。
少し雪混じりの日だと、わび寂のある写真になるかと思います。
是非、冬に来てみたいです。
久遠寺の三門というと入って来る方がよく撮影されていますが、菩提梯側からみた感じがとてもいいです。