写真家の清家道子さんが下の動画で紹介している、花が風に揺れているかの様に撮影する技を試してみました。
誰でも出来そうなフラッシュ・ストロボを使った撮影方法です。
機材や設定方法を下に紹介します。
写真家の清家道子さんの花を揺らす撮影方法
上の動画の清家道子さんの解説の要点は以下の通りです。
- 日陰など明るくない時や場所が撮影に適している
- ストロボは明るいものがいい
- シャッター速度を遅くする
- シャッター速度の半分の時間でカメラを動かしてブラす
絞りはF22程まで絞って、1秒前後のシャッター速度で撮影していました。
清家道子さんの撮影方法の私の解釈
清家道子さんの動画を見て私は以下の様に解釈しました。
- ISOは最も下げる
- 花は日向に咲くので夕方や曇天・雨の日に撮影する
- フラッシュはTTLを使わずマニュアルで発行させる
- スローシンクロに設定する
花を揺らすダイナミック撮影方法 私が実施した詳細
清家道子さんの動画を見てやってみました。
以下、設定などの詳細を紹介しますので、是非、試みて下さいね。
私が撮影した機材
今回、私が撮影に使ったのは以下の機材です。
カメラ | OM–1 |
---|---|
レンズ | M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro |
フラッシュ | FL-700WR |
手振れに強いOM-1
マイクロフォーサーズのカメラは手振れに強いと言われています。
また、OM-1には強力な手振れ補正機能がついています。
今回、私は忘れてしまったのですが、その手振れ補正をオフにした方がいいのかもしれません。
なんせ、わざとカメラを動かしてブレさせる撮り方をするのですから。
花の撮影向きの30ミリマクロレンズ
M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macroはマクロレンズです。
近づけば2.5倍に撮影できる凄いカメラです。
小さくて扱いが楽です。
フルサイズ換算で60ミリなので、標準レンズとほぼ同じです。
良いことづくめの極めつけは、値段です。
購入し易い価格なので、是非、持っていたいレンズです。
純正フラッシュ FL-700WR
FL-700WRはガイドナンバーが42ながら小型のフラッシュです。
このフラッシュがあると撮影の幅が広がります。
特に日中シンクロは奥が深いですね。
フラッシュを持つなら純正品だとOM SYSTEM社のサポートも受けやすいです。
場所や明るさ等の撮影状況
2024年10月11日、夕方4時過ぎ頃から撮影に出かけました。
この日は曇天でしたので日中シンクロ撮影には適した明るさでした。
花などがしっとりと撮影できました。
カメラの設定
カメラの設定も簡単でした。
シャッター速度を遅くするために、ISO感度を最も下げました。
そして、フラッシュはスローシンクロに設定しました。
シャッター速度優先とマニュアルでは、スローシンクロが使えません。
絞り優先で設定しました。
フラッシュの設定
ポイントがフラッシュ側の設定だと思います。
TTLだと、思う通りの設定にならなさそうだったので、マニュアルにしました。
レシオは最大の1/1にしました。
これでフラッシュが最も明るく発光する筈です。
撮影の仕方
動画で清家道子さんがやっていた様に手持ちでカメラを動かして撮影しました。
実際にやってみて気づいた点が2つありました。
曲線を描く様にブラした方が風の動きらしさになる
カメラを横に振るだけだと、直線的なブレになります。
上下に波打つ様にブラした方が、本当に風で被写体の花がブレたかの様になります。
慣れてくると出来る様になりました。
色が多い方が面白い
今回、私は公園の花を使って試みました。
2種類の色の花の際の部分を撮影しましたが、やはり単色より良かったと思います。
出来れば、複数の色の花をブラシて撮ると面白い写真になると思います。
上はブラすのを失敗した写真です。
白と黄色の花が植えこんでありました。
両方の花が写るところを狙いました。
花を揺らした写真のRAW現像
そして、良い感じに花が風に揺れた様に撮影できたのが下の写真です。
不思議な画像に撮れました。
このブレた動きのある写真を現像するのには、2つの現像方法が想起されました。
- 優しい感じにぼやかしてソフトに現像する
- コントラストを強めて、動きをより感じる様に現像する
ファンタジックフォーカスで現像する
ソフトな感じに現像するには、OM SYSTEMにはファンタジックフォーカスがあります。
カメラでファンタジックフォーカスに設定できますが、撮影後にOM SYSTEMの現像ソフトでもファンタジックフォーカスにすることができます。
下の様にふんわりとした優しい感じになります。
動きを強調する高コントラストに現像する
折角、風に揺れた感じに撮影したので、動きを強調する現像方法を私は選びました。
以下、その現像方法の概略を紹介します。
Lightroomで明るくする
現像前の写真は少し暗い感じがします。
そこで、Lightroomで2つの操作をしました。
- 露光量を上げる
- ノイズ除去
ノイズ除去は引き続き、Photoshopで現像する前処理です。
明るさの調整は以下の様に行いました。
結果、下の様な写真になりました。
Photoshopでコントラストを上げる
私はPhotoshopを使った方が現像し易いので、LightroomからPhotoshopを起動して現像を続けます。
Photoshopで行った操作は以下の4つです。
- Nik Collectionでテキスチャーを上げる
- ブレンドモードをソフトライトで重ねるノイズ除去
- コントラストを上げる
- Nik Collectionでノイズ除去
最終的に下の様にRAW現像を仕上げました。